2015年02月05日
第3回陵水亭懇話会報告
第3回陵水懇話会が、2015年1月16日(金)に開催されました。
会場の「太閤本店・伏見店」には30名が集いました。
今回、ミニ講演の講師にお迎えしたのは、公認会計士の小島興一氏(大10)です。小島氏は『税理士法人中央総研』の代表社員会長です。多くの金融機関や上場企業の企業顧問として実務に当たる傍ら、経営セミナー等各種の講演活動をされています。
さて、演題は『アベノミクスによって日本経済は、どのようになるか?』
村瀬支部長(大15)の挨拶に続き、司会の表野氏(大29)の講師紹介を経て講演が始まりました。
まず驚かされましたのは、小島氏の声の張りのよさです。それに加えてテンポのよさ。実にキビキビしたお話し振りで、学生時代の特別講義が思い出されます。
前半は、「バブル崩壊後の失われた20年」の総括と、「アベノミクス」の方向性と成果。名目GDPと政府債務の日米比較が、レジュメ1ページ目に表形式で示されます。一目瞭然とは、正にこのことで、この20年間の日本経済の閉塞状態がアメリカとの対比で明らかにされます。
アベノミクスについては、リフレ派の理論の実施による成果を13年度と14年度を見比べながら検討。マネタリーベースの拡大によって、輸出・消費・設備投資がいかに推移したかが、細かく解説されます。経済用語の簡潔な説明と、それに加えて、具体的な数値の積み重ねが説得力を増します。
後半は「2015年度予測」。政府主導による賃金上昇の先行きについては、やや悲観的に見ておられる。この見通しなどは、企業顧問として企業の体質をよくご存知の、小島氏の経験知をベースされたものなのかも知れません。利子率の低下、マネーサプライの停滞へと話は進みます。更にこれらによる格差拡大の懸念など、不確定な要素も含めて、今後の展望が語られました。
小島氏の講演途中で、気になった表現があります。
「ここにいる皆さんは経済学部のご出身なので・・・」というものです。私(記者)の記憶では、3回発言されたと思います。これを翻訳しますと「このような経済の基本事項は、皆さんにとっては、言わずもがな、ですよネ」と仰っているのです。これには、少々ドキリとしましたが、レジュメを頼りにしながら、なんとか緊張を保ちながら話について行くことができました。
陵水会員の感想を2つ紹介します。
-----リフレ理論に再生を賭けてはいるものの、出口の理論がないため今後の舵取りが難しく、不透明であることが、よく理解できた。同時に、自分たちは難しい時代を生きているのだと、改めて実感した。
-----アベノミクスはかっての経済成長論を追い求めているのではないか。ひょっとして、格差社会の拡大を推し進めることになるのではないか、と思はれる。
講演終了後は、松林幹事長(大19)の音頭で乾杯。名刺を交換したり、ビールを注ぎあったりしながら、四方山話に花が咲きます。旧知、初対面の別はありません。
我々、滋賀大生の多くは、狭い大学キャンパスを中心に、半径2km程を生活の場として学生時代を過ごしました。いわば、彦根で「ガラパゴス的」進化を遂げた訳です。生協食堂でAランチを食べ、『とり源』でコンパをやり、2日に1回のペースで下宿近所の銭湯に通いました。このような進化の過程は、年次を越えてほぼ同様です。この進化のお陰もあって、陵水懇話会では、自然に共通の話題が生まれ、話が弾むのだと思われます。



さて、「ガラパゴス的」進化の後、講師の小島氏は、研究と経験を広く積まれて、日本社会の展望はおろか、グローバルな視点からその知見を発表され続けていらっしゃいます。今回の講演につきましても、感謝と共に、我が陵水会の誇りを感じた次第です。


皆さんご存知の「とり源」
https://www.youtube.com/watch?v=-rk_Ir11ZXo
会場の「太閤本店・伏見店」には30名が集いました。

さて、演題は『アベノミクスによって日本経済は、どのようになるか?』
村瀬支部長(大15)の挨拶に続き、司会の表野氏(大29)の講師紹介を経て講演が始まりました。
まず驚かされましたのは、小島氏の声の張りのよさです。それに加えてテンポのよさ。実にキビキビしたお話し振りで、学生時代の特別講義が思い出されます。
前半は、「バブル崩壊後の失われた20年」の総括と、「アベノミクス」の方向性と成果。名目GDPと政府債務の日米比較が、レジュメ1ページ目に表形式で示されます。一目瞭然とは、正にこのことで、この20年間の日本経済の閉塞状態がアメリカとの対比で明らかにされます。
アベノミクスについては、リフレ派の理論の実施による成果を13年度と14年度を見比べながら検討。マネタリーベースの拡大によって、輸出・消費・設備投資がいかに推移したかが、細かく解説されます。経済用語の簡潔な説明と、それに加えて、具体的な数値の積み重ねが説得力を増します。
後半は「2015年度予測」。政府主導による賃金上昇の先行きについては、やや悲観的に見ておられる。この見通しなどは、企業顧問として企業の体質をよくご存知の、小島氏の経験知をベースされたものなのかも知れません。利子率の低下、マネーサプライの停滞へと話は進みます。更にこれらによる格差拡大の懸念など、不確定な要素も含めて、今後の展望が語られました。
小島氏の講演途中で、気になった表現があります。
「ここにいる皆さんは経済学部のご出身なので・・・」というものです。私(記者)の記憶では、3回発言されたと思います。これを翻訳しますと「このような経済の基本事項は、皆さんにとっては、言わずもがな、ですよネ」と仰っているのです。これには、少々ドキリとしましたが、レジュメを頼りにしながら、なんとか緊張を保ちながら話について行くことができました。
陵水会員の感想を2つ紹介します。

-----アベノミクスはかっての経済成長論を追い求めているのではないか。ひょっとして、格差社会の拡大を推し進めることになるのではないか、と思はれる。
講演終了後は、松林幹事長(大19)の音頭で乾杯。名刺を交換したり、ビールを注ぎあったりしながら、四方山話に花が咲きます。旧知、初対面の別はありません。
我々、滋賀大生の多くは、狭い大学キャンパスを中心に、半径2km程を生活の場として学生時代を過ごしました。いわば、彦根で「ガラパゴス的」進化を遂げた訳です。生協食堂でAランチを食べ、『とり源』でコンパをやり、2日に1回のペースで下宿近所の銭湯に通いました。このような進化の過程は、年次を越えてほぼ同様です。この進化のお陰もあって、陵水懇話会では、自然に共通の話題が生まれ、話が弾むのだと思われます。



さて、「ガラパゴス的」進化の後、講師の小島氏は、研究と経験を広く積まれて、日本社会の展望はおろか、グローバルな視点からその知見を発表され続けていらっしゃいます。今回の講演につきましても、感謝と共に、我が陵水会の誇りを感じた次第です。


皆さんご存知の「とり源」
https://www.youtube.com/watch?v=-rk_Ir11ZXo
米澤正治(大25)
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/113187451
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/113187451
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
伸び伸びとした明るい日本を作って参りましょう。幸せとはゼニではなくて心の持ちようだと思いますが如何。